建物・設備
排水・通気設備
トラップの封水、通気管の役割、詰まりと臭気の原因を整理します。
要点 7件・確認問題 7問読む → 覚える → 解くまでこのページで完結
通気設備
排水が立て管を流下すると管内に圧力変動(負圧・正圧)が生じ、器具トラップの封水が吸い出されたり跳ね出されたりする。通気管はこの圧力変動を大気に逃がして封水を保護し、排水を円滑にするもので、臭気の排出が主目的ではない。方式には、排水立て管の頂部をそのまま延長して大気に開放する伸頂通気方式、排水立て管と並行して通気立て管を設ける通気立て管方式、各器具ごとに通気を取る各個通気方式がある。
覚え方通気は圧力の逃げ道、封水を守り流れを助ける
01排水・通気設備の重要暗記項目
通気設備
排水が立て管を流下すると管内に圧力変動(負圧・正圧)が生じ、器具トラップの封水が吸い出されたり跳ね出されたりする。通気管はこの圧力変動を大気に逃がして封水を保護し、排水を円滑にするもので、臭気の排出が主目的ではない。方式には、排水立て管の頂部をそのまま延長して大気に開放する伸頂通気方式、排水立て管と並行して通気立て管を設ける通気立て管方式、各器具ごとに通気を取る各個通気方式がある。
覚え方通気は圧力の逃げ道、封水を守り流れを助ける
ひっかけ注意通気管を「臭気を屋外へ排出するための管」とだけ説明する誤りが狙われる。主目的は封水保護と排水の円滑化である。
排水トラップと封水
排水トラップは、器具の下部に水を溜めること(封水)で下水道からの臭気・害虫の室内への侵入を防ぐ。封水深はディップからウェアまでの垂直距離であり、50mm以上100mm以下とされる(阻集器を兼ねる場合は50mm以上)。浅すぎると蒸発やサイホン作用で封水が失われやすく、深すぎると流速が落ちて自浄作用が弱まり汚物が滞留する。種類にはS・P・Uトラップ、わんトラップ、ドラムトラップなどがある。
覚え方封水は五十から百ミリ、浅いと切れ深いと詰まる
ひっかけ注意封水深を「50mm以上」とだけ覚えると上限100mmの入替えを見落とす。「深いほどよい」とする誤りも狙われる。
排水槽の維持管理
汚水・雑排水を一時貯留する排水槽(ビルピット)は、汚泥やスカムが堆積すると硫化水素等を発生させて強い悪臭の原因となる。建築物衛生法施行規則4条の3は排水に関する設備の清掃を6か月以内ごとに1回と定めるが、これは特定建築物(施行令1条の用途で3,000㎡以上。共同住宅は含まれない)の維持管理権原者の義務である。共同住宅では同法4条3項の努力義務、自治体の指導要綱(東京都は4か月以内ごとに1回)、管理受託契約の仕様によって周期を定める。
覚え方ロクかげつは特定建築物の義務、共同住宅は努力義務と指導要綱
ひっかけ注意6か月以内ごとの清掃を共同住宅一般の法定義務とする誤り。共同住宅は特定建築物に当たらない。
屋上防水と排水
屋上防水には、ルーフィングとアスファルトを積層するアスファルト防水(防水層が厚く信頼性が高い)、塩化ビニル樹脂系やゴム系のシートを敷くシート防水(軽量で工期が短い)、液状の樹脂を塗り重ねる塗膜防水(複雑な形状に対応しやすい)がある。いずれも紫外線・温度変化・下地の動きで劣化するため定期点検が欠かせず、特に排水系統は落ち葉や土砂の詰まりで雨水が滞留し防水層の劣化や漏水を招くため清掃が重要である。
覚え方防水は三工法、どれでも詰まったドレンが敵
ひっかけ注意「防水層が健全なら点検は不要」とする誤りが狙われる。防水層の寿命より先に排水不良で漏水が起きることが多い。
排水の排除方式
公共下水道には、汚水と雨水を同一の管きょで流す合流式と、別々の管きょで流す分流式がある。合流式は施工が容易で古い市街地に多いが、大雨時に処理能力を超えた下水が未処理のまま河川等へ放流される問題がある。分流式では雨水は公共用水域へ、汚水は処理場へ流れる。建物内の排水は、汚水(大小便器)・雑排水(台所・浴室等)・雨水の3系統に区分され、雨水管を汚水系統に直結すると悪臭の逆流や溢水の原因となる。
覚え方合流は一本、分流は二本、雨水は汚水につながない
ひっかけ注意建物内の「汚水・雑排水」の区分と、公共下水道の「合流式・分流式」を混同させる出題が狙われる。
雨水排水と汚水排水の系統分離
雨水排水立て管は、汚水排水立て管や通気立て管と兼用してはならず、これらに連結してもならない。集中豪雨時に雨水が満流となって排水系統の圧力が乱れ、器具トラップの封水が破られて室内へ臭気が噴き出すおそれがあるためである。建物内の排水は汚水(大小便器)・雑排水(台所・浴室等)・雨水の3系統に区分し、雨水立て管には点検・清掃のための掃除口を設ける。
覚え方雨は雨だけの管で流す、汚水や通気とはつながない
ひっかけ注意公共下水道の合流式と、建物内での系統分離を混同させる出題が狙われる。建物内では兼用も連結もできない。
ディスポーザ排水処理システム
ディスポーザーは台所の生ごみを粉砕して排水とともに流す機器だが、粉砕物がそのまま下水道に流入すると管路の閉塞や悪臭、処理場の負荷増大を招く。このため単体での設置は原則として認められず、専用の排水配管と排水処理槽を備え、日本下水道協会の製品認証等を受けたディスポーザ排水処理システムとして設置する。設置後は処理槽の定期的な保守点検と汚泥の引抜きが必要となる。
覚え方ディスポーザーは処理槽とセット、単体では入れられない
ひっかけ注意「便利な設備だから自由に後付けできる」は誤り。設置の可否は自治体の取扱いに従わなければならない。
02試験で正誤を分けるチェック順
- 1誰に・何に適用されるか
問題文の限定語を先に拾い、上の暗記項目と照合してから結論を出します。
- 2原則と例外を分ける条件
問題文の限定語を先に拾い、上の暗記項目と照合してから結論を出します。
- 3期限・手続・効果の組み合わせ
問題文の限定語を先に拾い、上の暗記項目と照合してから結論を出します。
03この論点の根拠
- 関連法令
- 建築基準法
- 内容の基準日
- 2026年4月1日
- 復習方法
- 要点を確認した後、下の○×問題で条件の違いを見分ける
法改正により扱いが変わる場合があります。試験日程や申込みに関する情報は、 必ず公式案内も確認してください。
問題演習
排水・通気設備の○×一問一答
1/7問解答 0・正解 0
建物・設備重要度 S頻出度 21/24(編集部の目安)
排水トラップと封水
排水トラップの封水深は、50mm以上100mm以下としなければならない。
分野・重要度をしぼって解く
賃貸住宅管理業法・借地借家法・民法・管理実務・建物・設備・賃貸経営の5分野から選べます。