借地借家法・民法
定期建物賃貸借
書面による事前説明、契約書の要件、終了通知までを順番に確認します。
要点 8件・確認問題 8問読む → 覚える → 解くまでこのページで完結

定期借家は契約書とは別に、更新がない旨を記載した書面での事前説明が必要です。これを怠ると普通借家として扱われます。期間1年以上なら満了の1年前から6か月前までに終了通知をします。
定期建物賃貸借(事前説明)
賃貸人は契約締結前に、更新がなく期間の満了により終了する旨を記載した契約書とは別個独立の書面を交付し、口頭でも説明しなければならない(38条3項)。賃借人の承諾を得れば書面の交付に代えて電磁的方法により提供できる(同条4項)。契約書に条項を設けるだけでは足りず、契約締結と同時の交付も要件を満たさない。怠ると契約の更新がないこととする旨の定めのみが無効となり、普通建物賃貸借として存続する(同条5項)。
覚え方定期借家は事前に書面を渡して口でも説明、怠れば普通借家に転落
01定期建物賃貸借の重要暗記項目
定期建物賃貸借(事前説明)
賃貸人は契約締結前に、更新がなく期間の満了により終了する旨を記載した契約書とは別個独立の書面を交付し、口頭でも説明しなければならない(38条3項)。賃借人の承諾を得れば書面の交付に代えて電磁的方法により提供できる(同条4項)。契約書に条項を設けるだけでは足りず、契約締結と同時の交付も要件を満たさない。怠ると契約の更新がないこととする旨の定めのみが無効となり、普通建物賃貸借として存続する(同条5項)。
覚え方定期借家は事前に書面を渡して口でも説明、怠れば普通借家に転落
ひっかけ注意契約書の中に説明条項を入れて済ませるのが典型的な誤り。「契約全体が無効になる」とする誤りも狙われる。
定期建物賃貸借(契約方式)
期間の定めがある建物賃貸借について、公正証書による等書面(又はその内容を記録した電磁的記録)によって契約をするときに限り、契約の更新がない旨を定めることができる(38条1項・2項)。公正証書は例示にすぎず当事者が作成した契約書でよいが、書面性そのものは必須で、口頭の合意では更新排除の定めが効力を持たず普通建物賃貸借となる。借地借家法で公正証書が必須とされるのは事業用定期借地権だけである。
覚え方定期借家は公正証書による「等」書面、電磁的記録も可
ひっかけ注意「公正証書に限る」は誤り。逆に「書面でなくてもよい」も誤りで、書面性そのものは必須である。
定期建物賃貸借(期間・終了通知)
29条1項が適用除外されるため、6か月や1か月でもその期間どおり有効で、期間の上限もない。期間が1年以上の場合は、期間満了の1年前から6か月前までの間に賃借人へ終了通知をしなければ終了を賃借人に対抗できない(38条6項)。遅れて通知した場合も、通知の日から6か月を経過した後は対抗できる。期間1年未満なら終了通知は不要である。これに反する賃借人に不利な特約は無効である。
覚え方定期は一年未満もそのまま、一年以上なら終了通知が要る
ひっかけ注意「定期借家でも1年未満は期間の定めなしとみなされる」は誤り。「通知を忘れると法定更新される」も誤りである。
定期建物賃貸借(中途解約・再契約)
賃借人からの中途解約が認められる要件は、①居住の用に供する建物であること、②床面積200㎡未満であること、③転勤・療養・親族の介護その他のやむを得ない事情があること、④自己の生活の本拠として使用することが困難となったことの4つで、解約の申入れの日から1か月の経過により終了する。事業用や200㎡以上の建物には適用がない。法定更新も合意更新もないが再契約は自由で、その場合は書面による契約と事前説明を改めて行う必要がある。
覚え方二百平米未満の住まいは、やむを得ない事情で一か月で抜けられる
ひっかけ注意「200㎡以下」「3か月経過で終了」とする誤り、再契約時に事前説明を省略できるとする誤りが狙われる。
一時使用目的の建物賃貸借
一時使用のために建物の賃貸借をしたことが明らかな場合には、借地借家法第3章の規定(存続期間、法定更新、正当事由、引渡しによる対抗力、造作買取請求権、賃料増減額請求等)が適用されず、民法のみによることになる(40条)。したがって1年未満の期間もそのまま有効で、期間満了により当然に終了する。一時使用かどうかは契約書の文言ではなく、使用目的・期間・動機など客観的事情によって判断される。
覚え方一時使用は借地借家法まるごと不適用、判断は客観的事情で
ひっかけ注意契約書に「一時使用」と書けば当然に適用除外になるとする誤りが狙われる。実質判断である点が要注意。
終身建物賃貸借
高齢者の居住の安定確保に関する法律に基づき、都道府県知事等の認可を受けた事業者が、60歳以上の高齢者を賃借人として、賃借人の死亡時に終了し相続による承継がない一代限りの建物賃貸借を締結できる制度である。同居できるのは配偶者又は60歳以上の親族に限られる。バリアフリー化などの基準を満たす住宅であることが必要で、公正証書等の書面による契約と、事前の書面交付・説明が求められる。
覚え方終身借家は認可制、六十歳以上・死亡で終了・相続されない
ひっかけ注意「賃借人の相続人が引き継ぐ」とする誤りが狙われる。一代限りで終了する点が定期借家と異なる特徴である。
取壊し予定の建物の賃貸借
法令又は契約により一定の期間を経過した後に建物を取り壊すべきことが明らかな場合には、建物を取り壊すこととなる時に賃貸借が終了する旨の特約を定めることができる(39条)。要件は、建物を取り壊すべき事由を記載した書面(又はその内容を記録した電磁的記録)によることであり、公正証書である必要はなく、定期建物賃貸借のような事前説明も要求されない。定期借家との要件の違いが問われる。
覚え方取壊し予定は事由を書いた書面だけ、公正証書も事前説明もいらない
ひっかけ注意定期建物賃貸借と混同させ、公正証書や事前説明書面を要求する出題が狙われる。
賃貸人たる地位の移転
対抗要件を備えた建物が譲渡されると賃貸人たる地位は当然に譲受人へ移転し、賃借人の承諾は不要である(605条の2第1項)。ただし賃借人への賃料請求や解除権の行使には所有権移転登記が必要となる。費用償還債務と敷金返還債務も譲受人が承継し、承継される敷金は未払賃料等に充当された後の残額である。譲渡人・譲受人が①地位を譲渡人に留保する旨と②譲受人が譲渡人に賃貸する旨をともに合意したときに限り移転しない。
覚え方地位の移転は承諾いらず、賃料を取るには登記が要る
ひっかけ注意「賃借人の承諾が必要」「登記なしでも賃料請求できる」の両方向で狙われる。地位の留保に二つの合意が必要な点も罠。
02試験で正誤を分けるチェック順
- 1誰に・何に適用されるか
問題文の限定語を先に拾い、上の暗記項目と照合してから結論を出します。
- 2原則と例外を分ける条件
問題文の限定語を先に拾い、上の暗記項目と照合してから結論を出します。
- 3期限・手続・効果の組み合わせ
問題文の限定語を先に拾い、上の暗記項目と照合してから結論を出します。
03この論点の根拠
- 関連法令
- 借地借家法
- 内容の基準日
- 2026年4月1日
- 復習方法
- 要点を確認した後、下の○×問題で条件の違いを見分ける
法改正により扱いが変わる場合があります。試験日程や申込みに関する情報は、 必ず公式案内も確認してください。
問題演習
定期建物賃貸借の○×一問一答
1/8問解答 0・正解 0
借地借家法・民法重要度 S頻出度 18/24(編集部の目安)
定期建物賃貸借(事前説明)
定期建物賃貸借をしようとするときは、賃貸人はあらかじめ賃借人に対し、契約の更新がなく期間の満了により賃貸借が終了する旨を記載した書面を交付して説明しなければならない。
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