学習計画2026年度試験対応
賃貸不動産経営管理士を3か月で仕上げる|13週の週別計画と捨てる判断
令和8年度の試験日は11月15日です。8月17日から数えると本番までちょうど90日、13週あります。3か月は短い期間ですが、間に合わない期間ではありません。ただし間に合う人には条件があり、条件を満たさないまま同じ計画をなぞると、10月末に建物・設備が白紙のまま残ります。
- 公開日
- 2026年8月1日
- 更新日
- 2026年8月1日
- 読了目安
- 約19分
3か月で仕上げる条件は2つです。週12時間を13週維持できること、そして第1週から賃貸住宅管理業法に入ることです。13週を「管理業法に4週、借地借家法・民法と管理実務に4週、建物・設備と賃貸経営に3週、仕上げに2週」と切り、最後の2週間は新しい範囲に触れません。捨てるのは分野ではなく個別論点です。
迷いやすい判断を、具体的な行動に変えます
- 8月17日から11月15日までの90日を、13週にどう割るか
- 3か月で間に合う人と間に合わない人を分ける6つの条件
- 週の確保時間ごとに、どこまで手を広げられるか
- 捨てるのは分野ではなく論点。その線をどこに引くか
- 1週・2週・3週遅れたときの、遅れ幅別のリカバリー手順
01結論:3か月は足りる。ただし条件を外すと足りなくなる
令和8年度の賃貸不動産経営管理士試験は、11月15日の13時から15時までです。8月17日から数えると本番までちょうど90日、週に直すと13週になります。この13週で目指すのは、50問中42問前後を取れる状態です。42問という数字は、直近5年の合格基準点の上限である令和3年度の50問中40問に、2問分の余裕を足したものです。
3か月で間に合うかどうかを分けるのは、才能でも実務経験でもありません。2つの条件です。1つは週12時間を13週にわたって維持できること。もう1つは、第1週から賃貸住宅管理業法に入ることです。この2つを外すと、10月末になっても建物・設備と賃貸経営が白紙のまま残ります。
逆に、この2条件を満たせるなら3か月は十分な期間です。令和7年度の合格基準点は50問中38問で、必要正答率は76.0%にあたります。高い水準ですが、出題範囲は試験実施要領が定める6項目に限定されており、範囲外を掘り下げる時間は要りません。距離は決まっていて、あとは歩幅と歩数の問題になります。
この記事は13週の週別スケジュールと、遅れたときの戻し方を表にします。総時間そのものの考え方は勉強時間の記事に譲り、ここでは何週目に何をやるかだけを扱います。
02逆算の起点は3つの日付。学習より先に締切を押さえる
3か月計画で最初に紙に書くのは、学習内容ではなく日付です。押さえるべきは3つあります。試験日の11月15日、WEB申込の締切である9月30日23時59分、そして受験票が届かない場合の問合せ期限である11月9日です。
このうち9月30日を落とすと、学習がどれだけ進んでいても受験できません。郵送で申し込む場合はさらに前倒しで、9月24日の消印有効です。申込みの受付は8月3日12時に始まるので、学習を始めた週のうちに済ませてしまうのが安全です。受験手数料は12,000円で、WEB申込の場合は別途、事務手数料400円がかかります。
表にすると、実際に学習へ使える期間が見えてきます。13週のうち最後の2週は仕上げに固定するため、新しい範囲に触れられるのは実質11週です。この11週に5分野を収めることになります。
| 日付 | 内容 | 13週計画での位置づけ |
|---|---|---|
| 8月3日(月)12時 | 試験案内の配布と受験申込受付の開始 | 学習を始めた週のうちに申込みを済ませる |
| 8月17日(月) | 本番まで90日(ちょうど13週) | 第1週の開始。賃貸住宅管理業法から入る |
| 9月24日(木) | 郵送申込の締切(当日消印有効) | 第6週。願書の請求はこれより前に必要 |
| 9月30日(水)23時59分 | WEB申込の締切 | 第7週。ここを落とすと受験できない |
| 10月18日(日) | 本番まで28日 | 第9週末。直前期へ切り替える線 |
| 11月9日(月) | 受験票が未着なら問合せが必要な期限 | 第13週の初日 |
| 11月15日(日)13時〜15時 | 本試験(四肢択一50問・120分) | 免除講習修了者は45問 |
033か月で間に合う人・間に合わない人を分ける6つの条件
3か月という期間そのものに、合否を決める力はありません。決めるのは、13週にわたって同じ量を出し続けられるかどうかです。最初の2週だけ週20時間やって、そこから週8時間に落ちる形が最も悪い結果になります。総時間が同じでも、後半に失速した人は誤答の解き直しに手が回りません。
賃貸管理の実務経験は、思われているほど有利には働きません。むしろ現場の慣行と法令の原則がずれる箇所で失点します。原状回復の負担区分や、管理受託契約の重要事項説明を誰に対して行うかといった論点は、実務の記憶で答えると外れることがあります。
下の表の右列は、条件を満たせない場合にどうするかを書いています。条件を満たせないこと自体は問題ではありません。満たせないまま、満たしている人向けの計画をなぞることが問題です。
| 条件 | 満たしている状態 | 満たせない場合の対処 |
|---|---|---|
| 週の確保時間 | 週12時間以上を13週維持できる | 週8時間なら範囲を絞る。建物・設備と賃貸経営は頻出テーマだけに限定する |
| 学習の起点 | 第1週から賃貸住宅管理業法に入れる | 法律の文章に慣れていないなら、第1週を借地借家法・民法の導入に充てて助走する |
| 演習の環境 | 解いた直後に正誤と根拠を確認できる | 解説のない問題集だけの状態は避ける。根拠まで確認できる教材に替える |
| 復習の仕組み | 誤答を翌日と1週間後に解き直せる | 手帳でもよいので、日付を付けた誤答リストを作る。仕組みがないと同じ問題を繰り返し落とす |
| 5問免除 | 免除講習の申込みが間に合っている | 間に合わないなら50問前提で組む。基準点は45問ベースで公表されるだけで、必要な水準は実質同じ |
| まとまった時間 | 休日に3時間以上を週2日確保できる | 平日を厚くする。ただし平日はインプットより演習に寄せる |
04週の確保時間で、手を広げられる範囲が変わる
13週という枠は固定なので、動かせるのは週あたりの時間だけです。週の確保時間を決めると、13週で手を広げられる範囲が自動的に決まります。まず自分がどの行に入るかを確認してください。
注意したいのは、週8時間の行を選んだ人が、週16時間の行の内容をやろうとすることです。範囲を広げたまま時間を減らすと、どの分野も中途半端になります。時間が足りないときは、深さではなく幅を削るほうが安全です。
なお、ここに並べた総時間は公的な統計ではありません。実施機関は合格者の学習時間を公表していません。確かな数字は合格基準点のほうで、令和7年度は50問中38問、令和6年度は35問、令和5年度は36問、令和4年度は34問、令和3年度は40問でした。
| 週の確保時間 | 13週の総時間 | 手を広げられる範囲 | 現実的な目標 |
|---|---|---|---|
| 8時間 | 104時間 | 管理業法・借地借家法民法・管理実務を厚く。建物設備と賃貸経営は頻出テーマのみ | 3分野で8割、2分野で5割 |
| 12時間 | 156時間 | 5分野を一巡したうえで、誤答の解き直しを2周 | 全分野で7割半ば |
| 16時間 | 208時間 | 5分野の一巡に加え、本番形式の通し演習を3回 | 全分野で8割 |
| 20時間 | 260時間 | 一巡を2回。数字と期限は暗記表で毎日確認する | 基準点が上振れした年度にも届く水準 |
05なぜ賃貸住宅管理業法から始めるのか
学習の順序を決める根拠は2つあります。1つは出題範囲の構成です。試験実施要領が挙げる6項目のうち、法に関する事項が独立して置かれ、管理受託契約に関する事項も別項目として立っています。賃貸住宅管理業法が試験の骨格に据えられていることは、項目の並びから読み取れます。
もう1つは、この分野が投下時間を得点に変えやすいことです。登録に必要な規模、書面を交付する時期、報告の頻度といった規律は、条件が決まれば結論も決まります。条件の組み合わせで結論が動く借地借家法・民法と違って、覚えた分だけ得点になります。3か月という短い枠では、この性質が効きます。
ただし、分野別の配点は公表されていません。予備校が独自に集計した内訳を見かけることがありますが、実施機関が示した数字ではないため、この記事では使いません。順序の根拠は、出題範囲の項目立てと知識の性質だけです。
参考として、このサイトが収録している○×一問一答419問と暗記表307項目の内訳を載せます。これは出題実績ではなく、論点の広がりを示す目安として見てください。
| 分野 | ○×一問一答 | 暗記表 | 13週での配分 | 扱い方 |
|---|---|---|---|---|
| 賃貸住宅管理業法 | 120問 | 28項目 | 第1〜4週 | 条文の並びで覚える。数字は起算点とセットで |
| 借地借家法・民法 | 60問 | 47項目 | 第5〜6週 | 結論ではなく、結論を分ける条件を言語化する |
| 管理実務 | 89問 | 88項目 | 第7〜8週 | 原状回復の負担区分を軸にして、周辺へ広げる |
| 建物・設備 | 90問 | 84項目 | 第9〜10週 | 名称と役割、法定点検の対象と頻度に絞る |
| 賃貸経営 | 60問 | 60項目 | 第11週 | 用語の意味を取り違えないことを優先する |
0613週の週別スケジュール
以下が13週の骨格です。週末に満たす条件を先に決めておくと、遅れに気づくのが早くなります。条件を満たせなかった週があったら、次の週の範囲を削るのではなく、その週の深さを下げて先へ進んでください。
第12週と第13週は仕上げに固定します。この2週間に新しい範囲を持ち込むと、解いたことのない問題を抱えたまま本番を迎えることになり、得点への寄与より不安のほうが大きくなります。
| 週 | 期間 | やること | 週末に満たす条件 |
|---|---|---|---|
| 第1週 | 8月17日〜23日 | 試験の形を確認し、受験申込みを済ませる。管理業法の登録制度(3条〜11条) | 登録が必要になる規模と、更新の周期を言える |
| 第2週 | 8月24日〜30日 | 業務管理者(12条)と管理受託契約の書面(13条・14条) | 締結前書面と締結時書面を、時期と相手方で言い分けられる |
| 第3週 | 8月31日〜9月6日 | 分別管理・帳簿・定期報告(16条・18条・20条)とその他の義務 | 帳簿の保存期間と定期報告の頻度を、起算点つきで言える |
| 第4週 | 9月7日〜13日 | サブリース規制(28条〜32条)と監督処分・罰則 | 誇大広告と不当な勧誘を、場面の違いで区別できる |
| 第5週 | 9月14日〜20日 | 借地借家法。存続期間・更新・更新拒絶・定期建物賃貸借 | 定期建物賃貸借の要件を、手続の順番で言える |
| 第6週 | 9月21日〜27日 | 民法。修繕・敷金・保証・解除と信頼関係 | 敷金から控除できる債務と、返還の時期を言える |
| 第7週 | 9月28日〜10月4日 | 管理実務の前半。募集・入居審査・賃料回収・明渡し(9月30日までに申込完了) | 自力救済が禁止される理由と、法的手続の順序を言える |
| 第8週 | 10月5日〜11日 | 管理実務の後半。原状回復の負担区分と経過年数、入退去の記録 | 負担者を決める判断の順序を、3ステップで言える |
| 第9週 | 10月12日〜18日 | 建物・設備の前半。構造・耐震・給排水・換気 | 受水槽方式と直結方式の違いを、管理責任つきで言える |
| 第10週 | 10月19日〜25日 | 建物・設備の後半。電気ガス・消防設備・昇降機・維持保全。通し演習を1回 | 法定点検の対象と頻度を一覧で言える |
| 第11週 | 10月26日〜11月1日 | 賃貸経営。利回り・税・保険・証券化と管理士の役割 | 表面利回りと実質利回りの計算の違いを説明できる |
| 第12週 | 11月2日〜8日 | 新規範囲なし。誤答の解き直しと暗記表の周回。通し演習を1回 | 誤答リストの未解決が10問以内になっている |
| 第13週 | 11月9日〜15日 | 13時開始で通し演習を1回。数字と期限の最終確認。前日は新規問題なし | 受験票・持ち物・会場までの経路を確認済み |
07第1〜4週:賃貸住宅管理業法は条文の並びで覚える
この4週間の進め方には、はっきりした型があります。制度名から入らず、条文の並び順で追うことです。賃貸住宅の管理業務等の適正化に関する法律は、登録制度(3条以下)、業務に関する義務(12条以下)、監督(22条以下)、サブリース規制(28条以下)という順に並んでいます。この順に読むと、似た制度が並ぶ場所で混乱しません。
特に第2週の管理受託契約の書面と、第4週の特定賃貸借契約の書面は、混同が起きる典型です。混同を防ぐには、制度を覚える前に当事者の並びを固定します。管理受託契約は賃貸人が管理を委託する場面、特定賃貸借契約は事業者が賃貸人から借り上げて第三者へ転貸する場面です。
数字は単独で覚えないでください。期間や日数は、起算点と対象行為をセットにして初めて使えます。たとえば帳簿は各事業年度の末日をもって閉鎖し、閉鎖後5年間保存します。5年という数字だけを覚えても、どこから数えるかが抜けていれば選択肢を判断できません。
各週の終わりに、その週の論点を何も見ずに口で説明してみてください。説明できなかったものだけを翌週の頭に回します。この作業を第4週まで積むと、管理業法の中で自分が弱い場所が3つ以内に絞れます。
- 制度名ではなく条文の並び順で追う
- 管理受託契約と特定賃貸借契約は、当事者の並びで区別する
- 数字は起算点とセットで記録する
- 週末に、説明できなかった論点だけを翌週へ回す
08第5〜8週:借地借家法・民法と管理実務は「条件」で覚える
この4週間は性質が変わります。管理業法が覚えた分だけ得点になるのに対し、借地借家法・民法は条件が1つ変われば結論が反転します。更新拒絶の正当事由、定期建物賃貸借の要件、敷金の充当と返還時期。どれも「原則はこうだが、この条件があると別」という形をしています。
そこで、覚えるのは結論ではなく結論を分ける条件にしてください。たとえば定期建物賃貸借なら、公正証書による等書面によって契約をすることと、契約の更新がなく期間の満了により終了する旨をあらかじめ書面を交付して説明することが、それぞれ独立して要件になっています。説明を怠れば、更新がないとする定めは無効になります。どちらが欠けたらどうなるかまで言えれば、選択肢の細部が変わっても対応できます。
第7〜8週の管理実務は、原状回復の負担区分を軸に据えると全体が繋がります。原状回復は敷金の精算と直結し、敷金は民法622条の2、賃借人の原状回復義務は民法621条という形で第6週の内容と接続します。分野をまたいで同じ場面を見ることになるので、記憶の定着も早くなります。
この4週間で目標にするのは、正答率ではなく「根拠を言えた問題の割合」です。正解しても理由を言えなかった問題は、本番で選択肢の言い回しが変われば落とします。誤答リストには、間違えた問題だけでなく、正解したが根拠を言えなかった問題も入れてください。
09第9〜11週:建物・設備と賃貸経営は、広げずに固める
建物・設備は範囲が広く、深追いすると時間を失う分野です。建築や設備の実務に詳しい人ほど掘りたくなりますが、3か月計画では割に合いません。この3週間で扱うのは、名称と役割、方式の違い、そして法定点検の対象と頻度に限定します。
たとえば給水設備なら、直結直圧方式・直結増圧方式・受水槽方式の3つを、供給の仕組みと管理責任の違いで並べれば足ります。受水槽の清掃や水質検査が誰の責任でどの頻度かまで押さえたら、そこで止めてください。ポンプの機種や配管材の分類まで広げる必要はありません。
第11週の賃貸経営も同じ考え方です。表面利回りと実質利回り、不動産所得の必要経費、固定資産税の住宅用地の特例、火災保険と地震保険の関係。この程度の粒度で、用語の意味を取り違えないことを優先します。計算問題も出ますが、複雑な計算より定義の理解のほうが得点に効きます。
この3週間は、テキストを読む時間より問題を解く時間を長く取ってください。建物・設備と賃貸経営は用語の分野なので、先に問題で問われ方を知ってから解説へ戻るほうが速く進みます。
- 建物・設備は、名称と役割・方式の違い・法定点検の3点に限定する
- 賃貸経営は、計算の複雑さより用語の定義を優先する
- テキストを読んでから解くのではなく、解いてから戻る
- 第10週に通し演習を1回入れて、時間配分の感覚を作る
10第12〜13週:新しい範囲に触れない2週間
最後の2週間は、範囲を広げる作業を全面的に止めます。この時期に問題集を買い足すと、解いたことのない問題を抱えたまま本番を迎えることになります。得点への寄与より、不安が増える副作用のほうが大きくなります。
やることは3つです。誤答リストの解き直し、暗記表による数字と期限の確認、そして本番と同じ13時開始の通し演習です。通し演習では点数より、50問を解き終えた時点で10分以上残せるかを見ます。残せなければ、飛ばす判断の練習が足りていません。
第13週の初日は11月9日です。この日までに受験票が届いていない場合は、実施団体への問合せが必要になります。受験票の到着確認は、学習の予定とは別に手帳へ書いておいてください。
前日の11月14日は、誤答メモと暗記表の見直しだけにします。新しい問題を解いて間違えると、その1問が本番まで頭に残ります。持ち物と会場までの経路を確認し、睡眠時間を確保するほうが得点に効きます。
11平日と休日で、扱う教材を変える
週12時間を確保する場合、平日1時間×5日と休日3.5時間×2日という配分が現実的です。このとき、平日と休日で同じことをやろうとすると続きません。まとまった時間が必要な作業と、細切れでもできる作業を分けてください。
平日の1時間は、通勤や昼休みで分断されることが多いはずです。分断される前提で、一問一答や暗記表のような、途中で止めても損失が少ない教材を割り当てます。逆に、条文を読んで判断条件を整理する作業や、通し演習は休日にまとめて行います。
この分け方には副次的な効果があります。平日に問題を解くと、休日に整理すべき論点が自然に溜まります。休日の頭に「今週間違えたもの」を並べるところから始められるので、何をやるか迷う時間がなくなります。
| 区分 | 時間の目安 | 向いている作業 | 向かない作業 |
|---|---|---|---|
| 平日の朝 | 20〜30分 | 暗記表で数字と期限を確認する | 新しい論点のインプット |
| 平日の移動中・昼休み | 20〜30分 | ○×一問一答を10問単位で解く | 計算を伴う問題 |
| 平日の夜 | 30分〜1時間 | その日の誤答の解き直し、翌日の範囲の下読み | 長い解説の通読 |
| 休日(前半) | 2時間 | 新しい論点のインプットと、判断条件の言語化 | だらだらした周回 |
| 休日(後半) | 1.5時間 | 週の誤答をまとめて解き直す。第10週以降は通し演習 | 初見の難問への深追い |
12捨てるのは分野ではなく論点。線はどこに引くか
3か月しかないと、どこかを捨てたくなります。しかし分野を丸ごと捨てる選択は取れません。令和7年度の合格基準点は50問中38問で、落とせるのは12問だけです。1分野を空白にすると、その時点で基準点に届かなくなる可能性が高くなります。
捨てるなら、分野の中の個別論点にしてください。判断基準は2つです。1つは、覚えるコストに対して問われる確率が低いこと。もう1つは、その論点を落としても他の論点の理解に波及しないことです。この2つを満たすものだけを外します。
注意したいのは、分野別の配点が公表されていないため「配点が低いから捨てる」という判断ができないことです。捨てる根拠は配点ではなく、覚えるコストと波及の有無に置いてください。下の表は、3か月計画で深追いを止める線の例です。
逆に、時間がなくても外してはいけないものもあります。管理受託契約と特定賃貸借契約の区別、原状回復の負担区分、定期建物賃貸借の要件、敷金の返還時期。これらは他の論点と接続しているため、落とすと周辺まで崩れます。
| 分野 | 確実に押さえる | 3か月では深追いしない | 止める理由 |
|---|---|---|---|
| 賃貸住宅管理業法 | 登録・業務管理者・書面の交付時期・分別管理・定期報告・サブリース規制 | 登録申請書の添付書類の細目、電磁的方法の種類の細分 | 覚えるコストに対して、判断に使う場面が限られる |
| 借地借家法・民法 | 更新と更新拒絶、定期建物賃貸借、敷金、保証の極度額、解除と信頼関係 | 借地の論点、造作買取請求の細かい判例展開 | 賃貸住宅の管理という文脈から離れる |
| 管理実務 | 原状回復の負担区分と経過年数、入退去の記録、滞納督促と法的手続の順序 | 個別の裁判例の事実関係、地域ごとの慣行 | 判断の型が身についていれば事例は解ける |
| 建物・設備 | 構造の違い、給排水と換気の方式、法定点検の対象と頻度、耐震基準の区切り | 構造計算、設備機器の型番や仕様の細部 | 範囲が無限に広がり、費用対効果が落ちる |
| 賃貸経営 | 表面利回りと実質利回り、必要経費と減価償却、住宅用地の特例、保険の対象 | 証券化スキームの詳細な類型、相続税の細かい計算 | 用語の意味が分かれば大半の設問に対応できる |
13遅れたときのリカバリー手順
13週の計画は、必ずどこかで遅れます。仕事の繁忙期、体調、家庭の事情。遅れること自体は前提に入れてよく、問題はその後の戻し方です。よくある失敗は、遅れた週の範囲をやり直そうとして計画全体を後ろへずらすことです。これをやると、最後の2週間が消えます。
原則は1つです。カレンダーの位置は動かさず、深さで調整します。3週目が終わっていなくても、4週目の日付が来たら4週目の範囲に移ってください。飛ばした範囲は、第12週の解き直しに混ぜます。
遅れの幅ごとに対処を変えます。1週の遅れなら深さの調整だけで戻せますが、3週以上遅れた場合は計画そのものを組み直す必要があります。下の表を目安にしてください。
| 遅れ幅 | 何が起きているか | 手順 |
|---|---|---|
| 1週以内 | その週の範囲が終わっていない | 深さを下げて次週へ進む。飛ばした範囲は第12週の解き直しに混ぜる |
| 2週 | 1つの分野が丸ごと未着手 | 未着手の分野を、その分野の一問一答だけで先に一巡する。テキストは後回しにする |
| 3週 | 後半3分野に着手できていない | 建物・設備と賃貸経営を、暗記表と重要度の高い問題だけに絞る。通し演習は2回から1回へ減らす |
| 4週以上 | 13週計画が成立していない | 計画を6週の短縮版に組み直す。全範囲の網羅をやめ、頻出テーマだけを解いて解説へ戻る順序に切り替える |
| 直前期に入って遅れに気づいた | 誤答の解き直しに手が回らない | 新規範囲を止め、誤答リストの上位20問だけに絞る。手を広げるより、確実に潰せる数を優先する |
14過去問を、いつ何年分やるか
短期集中では、過去問の使い方が結果を左右します。このサイトには令和3年度から令和7年度までの5年分250問を年度別に収録しているので、まず直近年度を通しで解いて現在地を測り、そこから逆算して残りの年度に取りかかってください。
過去の試験問題は、賃貸不動産経営管理士協議会が公表しています。協議会のサイトから年度ごとに確認できるので、まずそちらを開いてください。3か月計画では、第4週の終わりに1年度分を解いて出題の形を確認し、第10週と第12週、第13週に本番形式で解く、という使い方が現実的です。
このサイトが代わりに置いているのは3つです。○×一問一答419問、55論点の要点整理、そして暗記表307項目。過去問が「本番の形式に慣れる」ためのものだとすれば、こちらは「判断の材料を増やし、間違いを潰す」ためのものです。役割が違うので、両方を使ってください。
使い分けの目安を書いておきます。過去問は週末にまとめて時間を取って解く。一問一答は平日の細切れ時間に解く。暗記表は毎朝1分、数字と期限を目で追う。この3つを回すと、13週で同じ論点に3回以上触れることになります。
15進み具合は時間ではなく到達で測る
3か月計画で最も危ないのは、勉強時間を積んだことで進んでいるつもりになる状態です。時間は入力であって出力ではありません。測るべきは、何も見ずに根拠まで説明できた論点の数です。
測り方は単純です。週末に、その週に扱った論点を10個選んで、テキストを閉じたまま口で説明します。説明できたものに印を付け、できなかったものを翌週の頭へ回します。8割を超えていればその週は合格、下回っていれば深さが足りていません。
この方法には副産物があります。説明しようとすると、自分がどこで詰まるかが分かります。数字が出てこないのか、主体が曖昧なのか、例外の条件が抜けているのか。詰まった場所が、そのまま復習の対象になります。
13週を通して、この記録を1枚の紙に残してください。第12週に誤答の解き直しへ入るとき、どこから手を付けるかを迷わずに済みます。
16今週やること
3か月計画を始める週にやることは3つだけです。第1に、受験申込みを済ませること。受付は8月3日12時に始まり、WEBは9月30日23時59分まで、郵送は9月24日消印有効です。第2に、13週のカレンダーを紙に書き出すこと。第3に、賃貸住宅管理業法の登録制度から一問一答を解き始めることです。
3つ目を後回しにしないでください。テキストを1冊読み終えてから問題に入る順序は、3か月では成立しません。解いて、間違えて、その論点の要点整理へ戻る。この順序のほうが、同じ時間で触れられる論点の数が多くなります。
解いた問題は解きっぱなしにせず、間違えたものを復習リストに残してください。翌日と1週間後に解き直す仕組みがあるだけで、13週後の定着がまったく変わります。
よくある質問
3か月で全範囲を終えられますか?
深さを調整すれば終えられます。13週のうち新しい範囲に触れられるのは実質11週で、賃貸住宅管理業法に4週、借地借家法・民法と管理実務に4週、建物・設備と賃貸経営に3週という配分になります。ただし週12時間を維持できることが前提です。週8時間しか取れない場合は、建物・設備と賃貸経営を頻出テーマに絞ってください。
3か月なら1日何時間必要ですか?
週12時間を13週続ける想定なら、平日1時間と休日3.5時間×2日という配分になります。総時間は156時間です。ただしこれは公的な統計ではありません。実施機関は合格者の学習時間を公表していません。確かなのは合格基準点のほうで、令和7年度は50問中38問でした。
配点の低い分野を捨てても合格できますか?
分野別の配点は公表されていないため、配点を根拠に捨てる判断はできません。加えて令和7年度の基準点は50問中38問で、落とせるのは12問だけです。1分野を空白にすると届かなくなる可能性が高くなります。捨てるなら分野ではなく、覚えるコストが高く他の論点に波及しない個別論点にしてください。
2週間まったく勉強できませんでした。取り戻せますか?
カレンダーの位置は動かさず、深さで調整すれば戻せます。2週の遅れなら、未着手の分野を一問一答だけで先に一巡し、テキストは後回しにしてください。遅れを取り戻そうとして計画全体を後ろへずらすと、最後の2週間の仕上げが消えます。
過去問は何年分やればいいですか?
3か月計画なら、直近3年度分を本番形式で解くところまでが現実的です。第4週の終わりに1年度分で形式を確認し、第10週・第12週・第13週に1回ずつ解きます。過去の試験問題は賃貸不動産経営管理士協議会が公表しているので、そちらを利用してください。このサイトは掲載の許諾を得ていないため過去問を置いておらず、一問一答と論点整理、暗記表で補う形にしています。
8月からでは遅いですか。5問免除講習は間に合いますか?
8月開始でも13週あります。免除講習については、令和8年度の実施期間が7月15日から9月25日までなので、8月時点ならまだ選択肢に入ります。受講に資格の制限はありません。ただし受講料や日程は実施団体ごとに異なるため、試験の申込期間との前後関係を確認したうえで決めてください。
試験形式・日程の参照元
試験日程や申込み方法は変更される場合があります。受験前には必ず実施機関の最新案内を確認してください。